サンタクロース物語

一人前のサンタを目指す少年の成長記
+テキストごった煮
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Page12 〜【shadow】

 コラボ回です〜。パチパチ〜

今回は、リッ君のとことコラボだよ☆

話の最後「お楽しみ」はどうなったかは皆様のご想像にお任せします。
 暇である。
春は一番暇な時期である。毎日が基礎トレーニングの繰り返し、今年はそれに加えライラの課題もこなさなくてはならない。まだ期限があるとはいえ、この手の物は早いうちに手を打っておかないと大変な事になる。だがそう毎日資料を集めたり話を練ったりするのも息が詰まりそうだ。
それは、俺に限らず直樹も同じはずだが…
「課題?んなの俺の手にかかればラクショーやでー。」
と余裕ぶいてる。お気楽な奴だ。そして今日もいきなり奴はこんなことを言った
「三太。日本に帰るで〜!!」
「おい、そんなに気軽に『帰る』とかいうな!!めんどくさい…それにオッサンやライラに挨拶とか必要だろ?」
俺が、直樹のいつもの唐突な提案に辟易して答えると、直樹はケラケラ笑いながら
「あー?言うとらんかった?オッサンとライラさんは先に日本に行ってるで〜?俺らも気が向いたら来い言うてた〜」
なんとなく今日まで俺がないがしろにされてたのが気にくわないが、それはいつものことなので仕方なく直樹と行くことにした。どうせ暇だしまぁいいか。

日本に着いた俺達はまず、梢蘭に会うために実家に帰ったが、梢蘭はまだ学校にいるということで、梢蘭の通う学校まで迎えに行くことにした。
丁度学生達の帰宅の時間なのか、色々な学校の制服を来た生徒達が道を歩く姿をみかけた。
「いや〜女子高生のミニスカ根性は凄いなぁ三太?」
確かにまだ春先とはいえ膝から下を露出するにはまだ肌寒い。お洒落や流行とはいえ見上げた根性だ。そうだなと俺が同意の頷きを示すと
「こらぁ〜三太鼻の下伸ばしてたらアカンでぇ〜」
「ふざけんな!!トナカイお前の方が余程エロいだろう!!」
「俺は、年上派やでっ!!JKに興味はないっ!!」
はいはい、直樹君は熟女好きワロスワロス…と話を流そうとしたところ、目の間に見覚えのある女性と見覚えのない少年が一緒に歩いている姿が目に止まった。俺は熟女について熱く語り出そうとしている直樹と無理矢理物陰に隠れた。
「おい、あの二人女の方ライラさんじゃねぇか?」
俺は、目に止まっていた二人を指差し直樹に問いかけた。直樹も思わず目を丸くしその光景に見入った
「あーーライラさん!!意外と年下もイケちゃうんですか!?」
突っ込むとそこじゃねぇよ!!それにレイブだっておそらくライラからみたら年下だ!!

俺と、直樹は梢蘭を迎えに行く予定を変更して二人を尾行することにした。
見覚えのない顔の人間の顔立ちはどことなく中性的な柔らかい顔立ちをしてるが恐らく男性だろう。女性…の可能性も全くないというわけではないが…。

「ライラさん……今日は、よろしくお願いしますね?」
「はじめては、こわい?」
「いえっ、色々挑戦はしてるんですけど…普段は使わないものも色々買ったんでちょっと心配ではありますね」
少年(仮)が、そういって戸惑った表情をのぞかせると。ライラはそっとその少年の耳元でささやいた。すると少年は顔を紅潮させこくりと俯いた。
「おいおいおいおいおい、これはひょっとするとひょっとするんじゃないかぁぁ。うおーライラさーん」
大声出すな!と直樹を小突いた。俺達は尾行を続けた、すると今度はレイブと同じくらいの年のオッサンが現れ、ライラとその少年が抱えていた荷物を軽々と持ち上げた。
「さっ、今夜はお楽しみだな」
おいおいおいおいこいつらの関係は!?一体なんなんだ?ってかライラこれ明らかに浮気だよなっ!!俺の頭の中も直樹みたいになったのか?ってかこれはどう見ても…

「てやっ!隙ありっ!」

突然膝がカクンとなる俺は、そのまま膝をついてしまった。後ろを振り返るとそこには梢蘭がいた。お前、俺に膝カックンかましてきたな!?
「三太。相変わらず隙多すぎ〜!!もしかしてライラさんが光月君や城島さんと浮気してるって思った?」

え?…

梢蘭から詳しい事情を聞くと梢蘭がいつも通ってるお店にいつも来ているのがその光月って奴で、色々お花のことや料理の事のお話をするうちにライラが作るボルシチの話になって、それを今日直接来て作ってくれるということらしい。後から現れた城島とかいうオッサンは、光月っていうやつの同居人らしい。
「私も丁度行こうと思ってたの〜。光月君に誘われてたんだ〜♪」
梢蘭はそう言うと、光月達を呼び止め彼らの住む家へと向かった。そこには、留守番をしているレイブが帰りを待っていた。
「なんだ。お前たちも来てたのか。」
レイブの話を聞く限りでは、城島とレイブは酒飲み友達で、レイブは日本に寄る用事さえあればこうして彼の家を訪れているらしく、我が物顔で寛いでいた。

梢蘭は、ライラと光月と一緒に、キッチンで料理を始めた。
その傍らでレイブと城島オッサン達二人は、酒盛りを始めた。
「なーんだか俺達、仲間外れ〜」
と、直樹が愚痴ると
「とりあえず、お前らはTVでも見とけ。」
とレイブはリモコンに手を伸ばし電源を入れた。
俺と、直樹は大人しくTVを見てることにした。1時間ぐらい経った頃だろうか、キッチンの方で梢蘭の
「ボルシチできましたよ〜」
という声にTVに見入っていた俺達はふと我に返った。レイブ達は顔を紅く染め酔っ払いと化していた。
「おぅ、こっちもってこーい。」
レイブの声に光月が鍋を運んできた。
「ライラさんのレシピは、初めて使う変わったスパイスを使っていて驚いたんですが、とても美味しくできましたよ。」
梢蘭と光月は二人で手際よく取り皿などをわけボルシチを取り分けた。
「さぁ、みんなで食べよう。いただきまーす」
うーん…。なぜかライラの作るボルシチは凄くうまいんだよな〜。みんなも無言でボルシチをすすっていた。

食事の終った後は皆でTVゲームのマリオカートをした。TVゲームは割と強い方だと思ったがなぜかライラと光月には叶わなかった。そしてオッサン二人が見事な最下位争いを繰り広げていた。いいオッサンがゲームごときにムキになるなよ…。

部屋の時計を見つめていた梢蘭が
「あぁ…そろそろ帰らなきゃね…」
と言った。俺も自分の腕時計見ると21時半を指していた。そんなに長居してたのか俺達は…。
「あぁ…ゴメンなさい…気付かなくて…スミマセン。楽しくてつい…。」
直樹と一緒にゲームをしてた光月は慌てて俺達に向かって頭を下げた。
「こっちこそゴメンねぇ~。お兄ちゃん達まで来ちゃって…煩かったでしょ?」
「いえ…こうして大勢の人と一緒に食事ができるって楽しいですよね。だから僕もつい楽しくて…」
光月は頬を染めて少し俯いた。
「あぁ~それならええわ~。また遊びに来てもええよな?今度は俺も腕を磨いておくわ~」
そう言って直樹は光月の頭をくしゃっと撫でた。
「えぇ…勿論。」
俺達は、光月の家を出た。レイブ達はまだ飲み足りないらしく今日は泊まり込むつもりできたらしい。玄関には光月が俺達の姿が消えるまで手を振って見送ってくれた。

「ガキ達の時間はこれで終わったな。」
「あぁ…。『大人のお楽しみ』はこれからだ。そうだろう?ライラ…」



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この記事に対するコメント

うひひ
改めてお料理コラボアリガトン ( ´∀`)ノ)Д`)

レイブさん大好き
(ノ・ω・)ノ⌒Y⌒Y⌒&#9829;)`ω・)
リックン | 2012/05/10 1:20 AM
この後は、夜の料理がはじまるんですy(ry

(*´艸`*)

こちらもおそらく文章(インタビューとかはあったからねぇ)として初の城島さんや光月君とのコラボが書けて楽しかったです。ありがとうヽ(*´∀`)ノ

さと | 2012/05/10 9:19 AM
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